ノリコ=ポーロの西方見聞録

勉強できない、英語しゃべれない、でも広い世界へ飛び出したい!との思いから、添乗員となり世界中アチコチ飛び回り、様々な人たちとの出会いや交流、旅のドタバタ劇などをご紹介していきます。このブログは、星野管工(株)発行のホシカン通信に掲載しているコラムのバックナンバーです。

Vol.55 卒業旅行

具体的な学生さんたちのツアー内容をご紹介したいと思います。

 

N本旅行ではヤングツアーという呼称でパンフレット販売していました。学生さんたちは自分でアルバイトをして一生懸命お金を貯めて申し込む方が多いので、旅行会社も出来るだけ料金設定を安くします。

 

一般のツアーと比べてどこで料金を安くするかと言うと。やはり、①ホテルが遠くなる②ツアー中の食事がほとんど含まれていない③ヨーロッパ都市間の移動も飛行機ではなく、寝台列車やバス等々です。

 

私が担当したのは「ロンドン・パリ・ローマ15日間」のツアーでしたが、当然若い学生さんたちは、海外旅行も初めての方が多くて、それこそ全て添乗員である私たちに期待する部分も多かったと思います。

 

食事もお勧めのレストランに行きたい人を募って、みんなで地下鉄に乗って、食べに行ったり、オプショナルツアーもあるのですが、蚤の市、美術館、ショッピングなどのコースを考えては学生さん達と観光に出かけました。

 

毎日元気に過ごしているか、犯罪に巻き込まれていないか確認するために、毎日朝、夕方1~2時間はホテルのロビーに座り、みんなの安否を確認していました。

 

今でも覚えていますが、ツアー最終都市のパリで一人の学生さんが体調を崩してしまい、海外旅行傷害保険会社に連絡して、現地のドクターにホテルまで往診に来てもらいましたが、なんと薬は自分で処方箋を持参して、買いに行くようにと言われてしまい、もう時刻は夜の19時過ぎ、更に日曜日だった為、なんとパリの中心部まで行かないとホテル周辺には空いている薬局は無い!と・・・

 

「えー!薬ぐらい持ってきてよー!(泣)」と心の中で叫びましたが、仕方ない。。。

 

私が一人で地下鉄に乗って行くしかない!と覚悟を決めた時に病気の学生さんの友人の男子学生さんが「僕も一緒に行きますよ!」と言ってくれて、本当に心強かったです。(涙)

二人なら、夜の地下鉄も大丈夫!と往復1時間かけてパリ市内の薬局まで薬を買いに行きました。その時に観たパリの中心部、かの有名なシャンゼリゼ通りの夜のイルミネーションがキラキラしてとても綺麗だったことを今でも憶えています。

 

ヤングツアーは、大変な部分もありましたが、学生さんたちとは友達のように親しくなれて、普段のツアーでは体験できないような楽しい経験も出来ました。