ノリコ=ポーロの西方見聞録

勉強できない、英語しゃべれない、でも広い世界へ飛び出したい!との思いから、添乗員となり世界中アチコチ飛び回り、様々な人たちとの出会いや交流、旅のドタバタ劇などをご紹介していきます。このブログは、星野管工(株)発行のホシカン通信に掲載しているコラムのバックナンバーです。

小さな国 リヒテンシュタイン

 十日間に及ぶ私たちの研修旅行も行程の半分まで来ました。

 ドイツを後にして、次の目的地スイス~パリへと向かいます。

 スイスまではずっと長距離バスでの移動。ゆっくり休めるかというとそうはならず、車内では私達がマイクを握り、バスガイドさんのお仕事もすることになる過酷な道中なのです。  

 ノイシュバンシュタイン城のあるホーエンシュバンガウの町からスイスのルツェルンに行く途中、世界で6番目に小さい国リヒテンシュタイン公国ファドーツで途中の休憩をしてから行きます。  

 25年前は、まだEU(欧州統合)が統合されておらず、共通通貨が無かった為、国が変わる度に両替の必要がありました。ドイツマルクからスイスフランへの両替の必要もあり、このリヒテンシュタインの両替屋さんが良いレートで交換してくれたので、トイレ休憩をするのに必ず立ち寄ったものです。  

 リヒテンシュタインは、ルパン三世の映画「カリオストロの城」のモデルにもなったお城としても有名ですが、世界一豊かな国としても知られています。  

 更に諸外国の首脳達が南米パナマに巨額の隠し財産を所有していたことが昨今話題になりましたが、このリヒテンシュタイン公国タックスヘイブンとして名高いことが知られています。  

 因みに、25年前は世界最小国5番目だった気がするので、現在の世界最小国を調べてみました。

一位:バチカン市国 イタリア首都ローマ市内(0.44㎢)

二位:モナコ公国 フランス南部 (2.0㎢)

三位:ナウル共和国 太平洋上のサンゴ礁の島(21.0㎢)

四位:ツバル オセアニア南太平洋上エリス諸島の島 (26.0㎢)

五位 サンマリーノ共和国 イタリア南東部(61.0㎢)

六位 リヒテンシュタイン公国 (160.0㎢)  

 最小国家が洋上にあるのはわかる気がしますが、陸上でヨーロッパにだけある、というのがキリスト教の歴史の複雑さと面白さを感じますね。

ノイシュバインシュタイン城をより楽しむ方法

 次の目的地は、ロマンチック街道のハイライトであるノイシュバインシュタイン城。

 日本語に訳すと「新白鳥城」となるこのお城はミュンヘンを中心とするドイツ南部のバイエルン地方を治めていた、ルードヴィッヒ2世によって建てられた山上にある白い綺麗なお城です。

 

 

 貸し切りバスでフュッセンからホーエンシュヴァンガウという町まで行き、町の中心広場でバスを降りて、お城まで向かいます。徒歩で20分位で行くことが出来るのですが、上り坂なので結構大変。馬車がお城まであるので、今回は行きだけ奮発して馬車で行きました。

 

 お城の正面に着くとまるで中世にタイムスリップしたような錯覚に陥るくらい見事なお城です。中に入ってみると、なんと20年以上前でしたが、その当時既にテープレコーダーでの6か国語の案内が有り、私たちにとっては大変ありがたいシステムでした。各部屋をテープの案内に沿って見学することが出来るので、私たちツアコンもお客様と一緒に部屋を回って、少しだけゆっくり出来るのでした。

 

 ちなみにお勧めは、お城の裏側へ歩いて15分位の所にあるマリエン橋という吊り橋から眺めるノイシュバンシュタイン城の景色。まさに絶景です!晴れていたら、パンフレットのようなお城の全景を望むことが出来ますので、お時間があれば行ってみてください。ただし、冬の間は雪が降って、道が滑りやすくなっている場合もあるので、くれぐれも気を付けて下さいね。

 

 また、映画「神々の黄昏」(イタリアの名匠ルキノ=ヴィスコンティ監督1972年製作)を鑑賞してからこのお城に行くと気分がさらに盛り上がります。この映画は19世紀のバイエルン地方国王ルードヴィッヒ2世の生涯を描いたもので、『美貌の青年王』として戴冠した時から、王位を追われて謎の死を遂げるまでを描ききった大作として知られていますが、このルードヴィッヒ2世ゆかりの地としても有名なのがこのノイシュバンシュタイン城なのです。

生ぬるっこい本場のビール

 研修三日目は、ロマンチック街道を更に南下して
ディンケルスビュール、ネルトリンゲン、アウグスブルグ等の
小さな街を車窓から眺めて、

ドイツ南部バイエルン地方の中心都市であるミュンヘンで昼食をとりました。

 

 ドイツ南部のミュンヘンはベルリン、
ハンブルクに次いで三番目に大きな都市で、
市域人口は百四十万人近くに達します。

 

 一九七二年にミュンヘンオリンピックが開催された事もよく知られています。

 

 市中心部から30~40分の所には空港もあるので、
ドイツ南部の拠点にもなっています。

 

 昼食会場のホフブロイハウスはミュンヘンでは最も有名な観光地の一つ。

 

 毎年十月の二週間にわたって開催されるビールの祭典
オクトーバーフェストでは二番目に大きなテント「Bierzelte」を
運営しています。

 

 毎年、百万を超える人々がこのテントに訪れているそうです。

 

 さて、仕事としての研修旅行ですが
本場のビールの味を知らなくてはお客様に説明出来ない、
と言うことで、私達全員もビールを注文。

 

 さあ、キンキンの生ビール!待ってました!と
一口飲んだら、「え?あんまり冷えてない!
もっとジョッキもガチガチに冷やしてくれないと!」とガッカリ。

 

 すると講師の先生から
「本場のドイツビールは、そんなにキンキンには冷やさないで、
常温で飲むのが普通ですからね。」とのお話・・・

 

 「し、知らなかった~。ぬるいビールなんてビールじゃない。」と
思っている私は、今後ドイツではビールは飲まないか、
氷を貰おう、と心に決めたのでした。

 

 とかなんとか思いながらも本場の美味しい料理と
ビールを飲みながら、民族衣装のダンスを堪能して楽しく盛り上がったのでした。

 

 因みに、ドイツ語で乾杯は「プローシュト!」です。

 

 最近では、東京都内にもこの本場ドイツの
生ビールが飲めるお店が何店舗かあるようです。

 

 本場のようにぬるいか確かめる為に、是非、一度訪れてみようかと思います。

海外添乗研修二日目

 二日目は、フランクフルト~ハイデルベルグ~ローテンブルグと中世の町並み、お城の跡地等の案内研修。

 パンフレットに記載されている観光箇所、休憩、食事場所、時間等をドイツ人のバス運転手さんと出発前に打ち合わせをしてからの出発になります。

 

 ホテルの朝食前後には、スーツケースをポーターさんに部屋の前からバスまで運んでもらいますが、その時に他の日本人のグループのスーツケースと間違っていないか、お客様の名前の付いた自分のコースの色のついたタグをしっかりと確認します。

 そしてチェックアウト、忘れ物がないかを確認したら、お客様自身で自分のスーツケースがあるかを見て貰って、ようやく出発。当然、研修生である私たちは、観光を楽しむどころではなく、みんな必死になって自分のノートにメモを取っていました。

 『下調べはしたものの、バス中の案内だけでなく、すべての観光スポットを案内するなんて本当に大変!無理!』というくらい仕事内容はハードで、スーツケースの中身の半分くらいが各地の資料や案内の地図等でした。

 

 私たちは、先生の指示に従いながら順番にツアコン役になり、実践練習を重ねていくのでした。中世の町並みが数多く残る、ドイツロマンチック街道は、現在でも人気のコースだと思います。

 ハイデルベルグ大学で有名な学生で賑わう都市では、お城を訪ねたり、中世の城壁に囲まれたローテンブルグでは、町の中を散策して、中世の時計等や城壁の上を歩いたりしましたが、このコースは冬のクリスマスシーズンになると各街の中心広場でクリスマスマーケットが開催されて、本当におとぎの国に来たような、素敵なデコレーションで街が飾られるので、是非お勧めです。

 最近は日本でも寒い季節にホットワインが見られるようになって来ましたが、本場のクリスマスマーケットでGru Wine(グリューワイン)を飲んで、各街のマグカップを揃えるのも、楽しいお土産になると思います。

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ようやく海外研修がスタート

 国内旅行の仕事であちらこちらに行く機会が増えてバスツアーに慣れてくると、次に新幹線の旅、更には飛行機のツアー、と距離も遠くなり、宿泊日数の長い仕事が増えて来ました。

 

 東京湾からフェリーで高知県に着いて四国周遊したり、夜行バスで鳥取砂丘まで走り初日の出を拝みに行ったり。日本中津々浦々を旅する事が出来て楽しかったのですが、私の目的は『海外旅行のツアコン』だったので、早く海外のツアーに行きたくて仕方がありませんでした。

 

 あちこち国内を回り始めて一年以上経ってから、ようやく海外研修に参加出来ることになり、期待と不安を抱えながら年齢の違う同期十数人と海外研修に出発しました。

 研修先は、当時一番人気があった「ドイツ、ロマンチック街道とスイス・パリ十日間」のコースでした。

 研修内容は会社のベテランのツアコンT支店長が私たちに実地指導を行いながら、研修者が交代でツアコンの業務を行うというものでした。

 みんな片手には研修内容をまとめるためのノートと、首からかけられるボールペン、服装は全員がツアコンファッションの紺ブレを着ていました。

 

 ドイツロマンチック街道は人気があるものの、フランクフルト空港に着いてからは添乗員が自分一人ですべての業務をこなす添乗の難所。なので研修にはもってこいの場所です。ロンドン、パリ、ローマのような大都市は現地の係員さんやガイドさんが同乗してくれて、ホテルのチェックインから市内観光へという流れになるのですが、このコースではドイツの小さい街をめぐるので係員さんもガイドさんもいません。飛行機に13時間乗り、ぼーっとする頭をすぐに切り替え、空港に着いたら、ポーターさん(スーツケースをバスまで運んでくれる人達)にツアー名を告げて、自分で現地のバス会社を見つけに行き、お客さんの両替、トイレ等を済ませてから出発する、というなかなかハードなコース。次回は、この研修の詳しい内容についてご案内させていただきますね。

ツアコンの登竜門 立山黒部アルペンルート

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 新人ツアコン時代のツアーの中でも一番思い出深いコースは「立山・黒部アルペンルート」です。通常のバスツアーは、バスガイドさんが同乗しているので、車内案内等は丸ごとお任せ。私達添乗員が案内するのは行程、日程の案内だけなのですが、バスを降りてからの案内は我々の任務。ここからがとても複雑で、かなり難易度が高いコース。本当に新人の添乗員泣かせのコースでした。

 

 皆さんもご存じの方は多いとは思いますが、このアルペンルートとは長野県側と富山県側を結ぶ立山黒部ダムを通過するコースです。

 

 観光バスは、長野県側の扇沢で下車してから添乗員が一人で30~40人のお客様を誘導して、トロリーバス~ケーブルカー~ロープウェイ等を乗り継いで、半日ほど時間をかけて通るコースです。

 

 団体旅行の場合は、すべての乗り物に予約時間が入った団体チケットを私が一人で管理し持っているので、乗車時間を常に確認しながら、お客様に自由行動の時間を案内するのですが、真夏のハイシーズンには団体客でごった返していて、お客様が迷子にでもなったら、探すのがほぼ不可能なくらいの混雑。

 

 そんなわけでしたから、本当に自分の担当している団体客から迷子が出ないようにあらゆることに集中して、ご案内していました。

 

 因みに30回位行きましたが一度も迷子は出さずに、いつの間にかアルペンルートのベテランになっていました。

 

 アルペンルートは、4月~11月中旬の間に開通しますが、ベストシーズンは3回あります。

 

 まずは、なんといっても4月の開通してすぐの雪の大谷ウォークの時期、そして9月下旬から10月にかけての紅葉シーズンで標高差があるために紅葉が楽しめる期間が長いのです。そして、7月~8月にかけての夏の涼しい時期に行くのもおすすめです。

 

 6月中旬から10月半ばまでに行われる、黒部ダムの観光放水も、迫力があって、お勧めです!

 

ますの寿司

 私の所属した派遣会社は、色々な旅行会社のツアーを委託していたので、まず新人の私達はKツーリストの「日帰りびっくりバスツアー」でのデビューとなりました。

 研修を終えたとは言え、いきなり一人での初仕事。旅行の日程表、名簿、お客様への案内マニュアルを握りしめて集合場所である、東京駅の八重洲北口で目印の赤い旗を片手にお客様を待つのでした。

 手頃な価格の日帰りバスツアーは、年配の方々に大変人気があり、朝7時頃集合、出発して帰りは夕方の6時頃までに帰着するツアーがほとんどでしたが、高速道路が渋滞をした場合は、東京の安いビジネスホテルに泊まらなくてはなりませんでした。桐生から通っていた私には東武伊勢崎線りょうもう号が唯一の帰宅手段だったので、渋滞した時には終電に間に合うかどうか、毎回、時計とにらめっこしていました。

 日帰りバスツアーに慣れてくると今度はバスでの1泊、2泊のツアーに昇格しました。まずは近場から徐々に遠くなり、日数も長くなってくるのでした。

 人気の高い伊豆方面 「修善寺温泉、熱川、熱海、下田」、北陸方面 「立山・黒部アルペンルート」、「能登半島・輪島の朝市と永平寺」、「金沢の兼六園と加賀屋」、「たらい舟と佐渡ヶ島」、等々、毎月20日間位は仕事でどこかに行っていました。ツアーに添乗する方面、コース等は一切選べなかったので、時には毎週のように同じコースに行くこともあり、だんだん各地のホテル、お土産屋さん、バスの乗務員さん達とも顔見知りになって来ました。

 各地の名産品をお土産として家に持ち帰っていましたが、中でも私は富山の「ますの寿司」が大好物だったので毎度のように買って帰り、我が家の夕飯の食卓には、ほぼ毎週「ますの寿司」が並んでいました。

 今は北陸新幹線が開通したので、昔に比べて北陸地方がぐーんと近くなりました。今度、新幹線で北陸方面を訪れてみたいと思っています。

 

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